Imago.Gaming-log

休止中

Paranautical Activity

 大昔に書いた記事のサルベージ1/3。少しだけ手を加えてある。

 プレイ時はVer 1.4。まだSteam版(Ver 1.6)のない時代のもので初期装備にM14があったおかげでなんとかクリアできたが、今はムリ。

 しかしよくよく考えると罠武器しかないゲームだよなあ。

 

走り回り撃ちまくるアクション性の高いハイスピードシューター

 パラノーマル・アクティビティ的なタイトルだがホラー要素は薄く、不気味なデザインもMinecraftの大ヒット以降目立ち始めたレトロ風ボクセルグラフィックによってむしろスタイリッシュにすら見える。

 内容もレトロ感漂う死にゲーだ。

 またDESURAの紹介にローグライクという単語が出てくるあたり懐古的だが、ローグライクという言葉はもはや収拾のつかないところにまで行ってる感がある。とはいえFaster Than LightやDon't Starveがローグライクと言うんだから、確かにこれもローグライクなのだろう。特に異存はない。

 とにかく立ち止まるとやられるので、走りまくる。そのスピード感とやたら格好いいブレイクビーツとの相性が良く、適度なスリルと没入感が味わえる。

 

 BGMが素晴らしい。

 

どこらへんがローグライクなのか

 Paranautical Activityはスタートボタンを押すと、なんの説明も物語の背景も語られることなく問答無用で謎の屋内に放り出される。以後も何かしら語られることはないので、プレイに水を差すような邪魔臭いイベントはない。こういった作りも懐古的だ。

 さて、まず目に付くのは四角い部屋単位で作られたレベルデザインだろう。それらが組み合わさることによって、ひとつの階層として構成されている。3D化したゼルダの伝説といった印象だ。

 次の階へ行くには赤く表示されたボス部屋に挑まなくてはならない。

 また緑で表示されたアイテムを販売する部屋や、青く表示されたボス部屋(エレベーターがないので下には降りられないが、赤ボス同様アイテムをくれる。赤も青も何種類かのボスの中からランダムで配置される。最終ボスは固定)が各ステージにひとつずつあるので、どういった順路をたどるかといった戦略性が多少ある。

 また部屋の組み合わせはランダムで決まるため毎回違ったレベル構成となっている。おそらくここが本作におけるローグライクの肝だろう。とはいえ部屋のデザインが変化するわけではないので、必然的にリプレイ性はどんどん低くなっていく。

 そういったわけで、あまりローグライクという部分に期待しない方がいい。

 

ハイスピードシューターからのマラソンゲーへ

 ボスだろうがザコだろうが基本戦略は、ひたすら壁づたいに後ろ向きに走り回って撃つことだ。部屋のデザインも殆どが引っかからないよう配慮されている。それにしてもこのプレイヤーキャラは前進よりも後進の方が速度が速い。エビか何かか?

 この走り回るスタイルは先へ進むほどに加速する。具体的には体当たりをかます追尾系モブの登場によって、嫌が応にもかかわらず逃げ回るハメに…これはもうマラソンゲーですわ。

 さすがにちょっと萎えるというか、こいつらの存在は「効果的にダメージを与えるのに複雑なAIなんて組まなくてもいーんだよ!」と言ってるようなもので、なんとなく釈然としない。あと、部屋に入ってようやくモブがスポンする仕様上、真横でこいつらが湧くとほぼ不可避なのも釈然としない。

 それ故クリアまでの時間は短いが、最後の方は早く終わって欲しいと感じる。ここに至ってはボス部屋よりもザコ部屋の方が手こずる始末だ。

 

総評

 不満も多いが手軽に遊べるアクションゲームとしてそこそこ。テキストも必要最小限なアイテム説明だけなので、英語に悩まされることもない。とはいえ浅い。インディーズだからこんなもん…という言葉はあまり好きじゃないが、セールorバンドルで手に入れるのにぴったり、という言葉を躊躇なく使う自分としては、まさにそういった感じの佳作だろう。